1)観測データの期間について

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 気候の特徴は、平年値として30年間(西暦年の1の位が0である直近の年から過去30年間)の統計値によって論じられることが一般的であり、2020年までは1981~2010年の統計値が用いられる。上述のように、港区には区が独自に設置した継続的な気象観測があり、本稿ではこのデータと東京都および気象庁による観測データを適宜併用する。ただし、港区による観測データを解析に利用できた期間が、降水量は2010年6月~2019年3月(9年間弱)、気温が2000年1月~2018年12月(19年間)であったため、統計期間は30年間より短く、かつ気象庁などが平年値を算出する期間(2019年現在、1981~2010年)よりも最近の期間が大きく反映されることになる。そこで基本的な気候要素である降水量と気温について、まず港区に比較的近い千代田区の東京(気象庁・東京管区気象台)における平年値(1981~2010年)を東京の気候として概観した後に、港区の観測値と気象庁東京における観測値(平年値)との比較を行い、港区の観測データを扱う際の留意点を指摘する。