4)微小粒子状物質PM2.5

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 PM2.5は、大気中に浮遊している2.5μm以下のきわめて小さい粒子のことをいう。SPMと同様に、主として自動車や工場等における燃焼過程に起因して排出される一次粒子と、SOXやNOX、VOC等から、大気中の光化学反応により生成される二次粒子がある。粒径がきわめて小さいため、呼吸により肺の奥まで進入しやすく、喘息や気管支炎などの呼吸器系疾患への影響とともに、肺がんや循環器疾患のリスク上昇も懸念されている。PM2.5の環境基準は2009年に「1年平均値15μg/m3以下かつ1日平均値35μg/m3以下」と定められた。
 PM2.5を計測している港区設置の3か所におけるPM2.5濃度の季節変化と時間変化を図2-ⅷ-7に示す。データの期間が2013年度以降(6年間)と短いため、年度による差異の現れている可能性もあるが、基本的には春季や盛夏季(芝浦局では晩秋も)の正午を挟んだ日中に高濃度が現れており、芝浦局の濃度が最も高い。3か所におけるPM2.5の特徴は、上記の汚染物質のいずれとも少しずつ異なっている。PM2.5を構成する化学物質は多様であり、OXとの関係性が高いが、季節によって成分組成が変化することなどが指摘されている(上野ほか 2011)。二次粒子による寄与が相対的に大きいと考えられるが、PM2.5の対策等には詳細な成分組成や局地循環、あるいは影響を受ける空間的な広がりなどの検討が必要(上野 2013)であり、さらなる分析が望まれる。

図2-ⅷ-7────港区の測定局における微小粒子状物質(PM2.5)濃度の時刻・季節による変化

a)赤坂局(自排局)、b)一の橋局(自排局)、c)芝浦局(自排局)。1μg/m2は0.001mg/m2に相当する。統計期間は2000~2018年。
港区における環境総合測定局大気常時監視システムの資料により作成。