1)水生植物

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 淡水植物に関しては、既存の調査結果がなく、平成21年度に実施された「港区生物現況調査(第2次)報告書」のみである。それによると、港区からはアリノトウグサ科のホザキノフサモとヒルムシロ科のエビモ(写真2-ⅲ-1、2-ⅲ-2)、トチカガミ科のオオカナダモ(写真2-ⅲ-3、2-ⅲ-4)の3科3種が記録されている。重要種は弁慶堀で確認されたエビモであるが、東京都RDBの絶滅危惧Ⅱ類VUに指定されている。またオオカナダモは古川の上流で確認されたが、南アメリカ原産で外来種リストの重点対策外来種に指定されている。

写真2-ⅲ-1────エビモ(個々の草の様子)

写真2-ⅲ-2────エビモ(繁茂の様子)

写真2-ⅲ-3────オオカナダモ

写真2-ⅲ-4────オオカナダモの花


 海水植物についても、第2次生物現況調査で8科13種が記録されている。アオサなどの緑藻類あるいはイギスなどの紅藻類の小型種がほとんどで、コンブのような大型褐藻類は出現していない。海草類のアマモ科アマモ(写真2-ⅲ-5)はお台場海浜公園の人工砂浜で記録されている。重要種は、環境省RLの準絶滅危惧NTに指定されているコノハノリ科のホソアヤギヌ(写真2-ⅲ-6)で、高浜運河と古川下流で記録されている。外来種は確認されていない。

写真2-ⅲ-5────海中のアマモ

写真2-ⅲ-6────ホソアヤギヌ