市街地

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 港区の市街地は張り巡らされた舗装道路と立ち並んだビルで、コンクリートに囲まれています。しかしよく見てみると、街路樹や道端の植栽は癒しの空間になっており、屋上だけではなく壁面でも緑化がすすめられています(図1-3-14)。
 『港区みどりの実態調査(第9次)報告書』(平成29年3月)によると、街路樹(図1-3-15)で植栽されているのは、区道では区の木のハナミズキ(図1-3-16)が最も多く25%ほどを占めていますが、都道になるとイチョウが21%ほどを占めています。これにプラタナスを加えた3種で、港区の街路樹の53%を占めています。ほかにはサクラやクスノキ、ヤマモモなどが植えられています。
 区内で、平均して1か所83m2の屋上緑地が、2,123か所確認されています。ソメイヨシノのような高木の足元にはササ類やシバ類などが配置されて、シジュウカラやスズメ、ハシブトガラスなどの都市環境に適応している鳥類もみられます。
 また、壁面緑化も区内で117か所の建物などの構造物でおこなわれています。主につる性のキヅタやナツヅタといった樹種が使われています。
(河野 博)
 

図1-3-14 区役所の屋上緑化

図1-3-15 品川駅港南口の街路樹(港南二丁目)

図1-3-16 ハナミズキ