陸域の池

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 港区の池は、旧芝離宮恩賜庭園や弁慶堀、有栖川宮記念公園(図1-4-1)に代表されます。旧芝離宮恩賜庭園はもともと海辺にあり「潮入りの池」でしたが、今は淡水の池です。弁慶堀は江戸城の外堀の一部です。有栖川宮記念公園には地形をいかした渓流や池があります。
 弁慶堀では金魚藻とも呼ばれる水草のホザキノフサモが池一面を覆っています(図1-4-2・図1-4-3)。底生生物はあまり目に付きませんが、小さな巻貝やゴカイの仲間などが陸水域に生息しています。スジエビやテナガエビ、サワガニなどを見ることもできます。よく目に付くのはアメリカザリガニなどの外来種です。魚類でも外来種は多く、タイリクバラタナゴやブルーギル、オオクチバスなどをよく見かけます。もちろん、モツゴやドジョウなどの在来種もすんでいます。

図1-4-2 弁慶堀(元赤坂一丁目)

図1-4-3 ホザキノフサモ(左)と繁茂の様子(右)