第4節 『更級日記』と古代の道

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 三田の亀塚の頂上に、寛延3年(1750)に建てられた「亀山碑」と呼ばれる石碑があります。ここに平安時代の恋物語が記されていますが、その舞台となった竹芝寺の故地を現在の三田の済海寺付近とする説があります。このあたりは、後に中原道と称される主要道に面していたと考えられ、道沿いで古代の遺跡が点々と発見されています。ここでは、古代以来の幹線道が走っていたとされる三田台から高輪台に注目し、港区域の古代を考えます。