古代の遺跡が語ること

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 古代、三田台から高輪台にかけて集落が点在していたことが明らかになってきました(図3-4-8)。中には一辺が7mを超える大型の竪穴建物がつくられ、その居住者は金属製の耳環を所持していた可能性も確認されています。また、港区域では比較的規模の大きい集落が形成されていたこともわかりつつあります。こうしたことは、これらの集落が主要道に沿って展開していた可能性を示しています。また、馬や牛が活躍していたことも明らかになってきました。
(髙山 優)
 

図3-4-8 古代の遺跡分布状況

後の中原道推定ルート沿いで、古代の遺跡が数珠つなぎのように発見されている。国土地理院1/25,000デジタル標高地図をもとに作図