図4-4-1 永禄2年(1559)「小田原衆所領役帳」(元禄5年写本)
国立公文書館所蔵(請求番号151-0165)
永禄2年(1559)戦国大名小田原北条氏が作成した「小田原衆所領役帳」です。当時、北条氏綱は南関東を手中にし、上野など北関東への進出を視野に入れていた段階でした。つまり、この段階までに従った家臣の軍役を確定させる目的で作成されたのが、この帳面なのです。原本は残されておらず、写本で伝わっているのみですが、北条氏の家臣団編成や土地の支配関係がわかるだけでなく、ここに初めて現れる地名も多く、非常に貴重な資料となっています。
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