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第5章 近世
第2節 低地と海浜部の造成
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天正18年(1590)に江戸入府を果たした徳川家康は、荒廃した江戸城の整備と城の東側足下に広がる低湿地の造成に着手します。港区域では17世紀前半、汐留川の南に接する愛宕下や、慶長3年(1598)に現在地に移転してきた増上寺周辺、古川あたりまでの東海道筋を造成、整備し、屋敷割、町割がおこなわれました。ここでは、低地と海浜部で江戸時代前半におこなわれた造成の痕跡を、大名屋敷を例に追います。