第8節 旗本——武士の暮らしと江戸の社会・文化

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 江戸時代1万石未満の幕臣の内、将軍と謁見(えっけん)する資格のある者を旗本といい、寛政年間(1789~1801)にはおよそ5,200家ありました。町奉行をはじめとする諸役の担い手として、幕府行政を支える存在でした。しかしその公務の傍(かたわ)ら、巨大都市に住まう殿さまの視点で都市社会を記録したり、文芸や園芸などの分野で文化的な業績を遺したりした人物もいました。現在の港区域に屋敷を構えていた2人の旗本に光を当ててみましょう。