増上寺に葬られた最初の将軍の墓

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図5-9-1 「台徳院御霊屋絵図」(複製)
港区立郷土歴史館所蔵 原本は増上寺所蔵


 
 2代将軍徳川秀忠を祀る台徳院霊廟(だいとくいんれいびょう)の詳細を描いた増上寺所蔵の絵図です。図版右手から左手へ高くなっていく地形を活かし、緑豊かな木々に囲まれた聖なる空間に、霊廟群が配置されている様子がうかがえます。また拝殿に向かう道の両側には諸大名家などから寄進された銅灯篭が建ち並び、亡き将軍の権威を象徴しています。この霊廟群は、昭和7年(1932)、家康を祀る日光東照宮とともに国宝に指定されました。
〈→『通史編』近世(上) 第三章〉