まず墓石はというと笠付角柱状のもので、基檀は設けられず墓地内通路と同じ高さの地盤上に立っていました。地下埋葬施設は、火葬骨壺を直接埋納した1例を除くと、すべて遺体は常滑焼の甕棺に納められ、これを木製の箱に入れて埋められていました。また木箱の上には板石で蓋をしてありました(図5-10-6・図5-10-7)。
図5-10-6 旗本三井家の墓標
『港区文化財調査集録』第1集(港区教育委員会、1992年)より転載
図5-10-7 旗本三井家の甕棺
『港区文化財調査集録』第1集(港区教育委員会、1992年)より転載