第16節 芝車町――陸上輸送のプロ集団が住まう町

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 芝車町は牛車による運搬業務に従事するプロ集団が住まう町でした。彼らは初期城下町の建設が進む寛永 13 年(1636)に幕府の御普請御用のため京都から呼び下され、御用の終了後も 3 代将軍家光の上意として江戸に残り、高輪の地に土地を下付されて芝車町と唱えたといいます。馬の鞍(くら)や大八車(だいはちぐるま)では対処できない大型荷物・重量物の運搬に活躍したこの集団の姿に迫っていきましょう。