第9節 日清戦争と日露戦争

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 徴兵制の本質をひとことで言えば、国民皆兵の原則のもと軍隊教育を受けた予備兵を社会に蓄積し、有事の際はこれを動員して常備軍隊を充足し戦時の大軍隊を造出することでした。このシステムはフランス革命以降19世紀のなかばにかけてヨーロッパ大陸諸国に普及定着しました。明治6年(1873)徴兵令制定以来このシステムを導入したわが国にとって、初の本格的な対外戦争だった日清・日露の両戦争はどのような影響を社会におよぼしたのでしょうか。