火災延焼状況

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 図6-11-1は、大正12年(1923)9月1日から9月3日までの火災延焼状況を示したものです。赤坂溜池町方面の地盤軟弱地帯で家屋倒壊直後に出火し、周辺の町々を焼き尽くしたあと、内幸町(うちさいわいちょう)や木挽(こびき)町方面からの飛び火による火流と合体して芝区の4分の1を焼き尽くす大規模火災となったことがわかります(図6-11-2・6-11-3)。高輪方面では高輪御殿東宮御学問所化学薬品室より出火して御殿は焼失しましたが、消防隊による必死の活動によってほかへの延焼は食い止められました。

図6-11-2 新橋停車場の残骸

『東京震災録 地図及写真帖』(東京市役所、1926年)国立国会図書館デジタルコレクションより転載

図6-11-3 麻布箪笥町の倒壊家屋

『東京震災録 地図及写真帖』(東京市役所、1926年)国立国会図書館デジタルコレクションより転載