第9節 国民人口減少時代の国際生活都市

252 ~ 252 / 278ページ
 平成23年(2011)の東日本大震災はそれまでの大災害とは異なるものでした。津波は都市インフラだけでなく、道路、街区、所有地の境界線をも流してしまいました。それらを復元する台帳や戸籍などのアーカイブも庁舎とともに失われました。さらに原子力発電所事故による立入り禁止区域制限は、戦後初めて国土を失う体験でした。
 こうした相異点は、都心から湾岸までの多様な環境を跨(また)ぐ港区の「事前復興まちづくり」の在り方にも大きな変化をもたらしていくのです。