3 第三号溝状遺構(第一六・三三図,図版第一七)
調査区の西端に位置し,僅かに弧を描いて西方にのびる溝で,長さ10.8mまで発掘した.幅と深さは,前二者の溝に比較すると,かなり整然と掘り込んでいる.溝の幅は,南端部上縁1.7m,同底面40cm,中間部上縁1.8m,同底面50cm,北端部上縁1.6m,同底面70cm,深さは60cm前後を測り,底面はほぼ平坦で,水が流れたような形跡はみられない.遺物は出土しなかった.
この溝の構築時期は明確にしえないが,掘削方法や規模から考えて,前二者の溝とは性格の相違するものであろう.