1 現代的位置

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 水戸市は,関東地方の東部に位置する。市内金町にある水戸地方気象台の数理的位置は,北緯36度22分41秒,東経140度28分18秒である。日本列島の経緯度の中心点(北緯34度47分,東経135度51分)からみると,経度で北に1度35分,経度で東に4度37分離れているが,日本政治・経済の中心都市である東京の都心からは,緯度では北に40分,経度では東に40分ほどしか離れていない。

 当市は,東京・横浜と並んで関東で最初に市制(明治22年)が敷かれたが,諸都市と比べてその後の産業などの発展が停滞的であったため,人口増加による都市の発達はみられなかった。しかし,水戸は県庁所在地ともなったために都市的機能が集積し,現在も県の政治・経済・文化・交通などの中心的位置にある。都市圏の圏域は大きく,その商圏をみると周囲29市町村にも及んでいる。

 交通上,水戸は東京の100キロメートル圏上にあり,常磐線と国道6号とによって東京と結ばれ,その関係は強い。近年は鉄道交通・道路交通の発達に伴なって,首都圏の交通体系に組み込まれ,ますます都市的諸機能が東京と緊密になってきている。しかし一方では,常磐線・水戸線・水郡線などの鉄道交通の結節点,国道50号・51号・118号・123号などの道路交通の起点ともなっており,地方交通の中心的性格をもつ都市である。

 行政的にみると,市域は勝田市,那珂町,常北町,笠間市,内原町,茨城町,常澄村といった7市町村に囲まれている。