丘陵の地質

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 水戸市の北西部にある丘陵は,鶏足山塊(岩石は古生代二畳紀のもので,東方に深く潜っている)の外縁部にあたり,砂岩・頁(けつ)岩からなる。この砂岩・頁岩層は第三紀中新世に海底で堆積したもので,水戸周辺の台地の基盤となっている。鶏足山塊をつくる岩石の上に不整合関係で浮石質緑色凝灰岩の勝見沢(かつみざわ)層があり,この上に凝灰質泥岩の石塚層,砂質泥岩・浮石質礫質砂岩の那珂西(なかさい)層,そして凝灰質砂岩の水戸層(神崎石)がのっている。

 勝美沢層をつくる凝灰岩は,栃木県の大谷(おおや)石と同時代の凝灰岩で,勝美沢石として石材に利用されている。石塚層の雲母片を含む泥岩は,海綿の化石を含み,海成の堆積物であることを示している。