笠原水道が敷設された寛文3年(1663)から明治維新(1868)までの205年間,水道の維持・管理には大変な熱意と労力と費用を要した。
現存する資料からみると,まず,天和3年(1683)に修理され,のちに毎年のように続く。そのうち,工事費の額の多い年をみてゆくと,正徳4年の鐚136貫余,宝暦2年の鐚69貫余,寛政8年の61貫余,寛政9年の80貫余,寛政10年の127貫余,そして享和3年の1,047貫余の大修理となる。市水道部には,さいわいに江戸時代の笠原水道関係文書がかなり残されているので,それらをもとに,つぎに補修工事年表を示す。