参考 水戸の市制

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 明治21年法律第1号により市制・町村制が発布されたとき,県庁に7月3日上市戸長小山正と下市戸長服部正義などが呼び出され,水戸市街地の市制施行について諮問された。両地区の代表者たちは,何度か合同の話し合いをして9日市制施行の申請を提出した。

 内務省告示第1号により,明治22年2月市制施行地と決定された。同年4月19日より21日まで,弘道館において茨城県書記官管理下に第1回の市会議員選挙があった。その結果をもとに鉄砲町の中学校において,県書記官を仮議長として第1回の市会が始まり,市会議長と同代理者を選出し,市参事会員を選定した。

 5月3日の市会において,市長候補者を選挙し,同月9日に下市戸長であった服部正義が就任した。6月に,助役や収入役を始め吏員を任命し,鉄砲町の元上市戸長役場を市役所仮事務所として,県書記官・東茨城郡長・上市元戸長・下市元戸長・常磐村戸長・吉田村連合戸長・吉沼村連合戸長より事務を引継ぎ,市制の機能が動き出した。

 二階建木造市庁舎は,柵町の旧中御殿跡に,明治23年1月起工し,同年6月竣功した。これが市役所柵町時代で,大正7年まで利用された。


明治・大正の市長と市参事会員名