導水管

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 導水管は,水源より配水池までの総延長1,748間9分で,大部分は尾張常滑産特別厚土管が使用され,低地の所にだけ直径10吋の鋳鉄管を用いている。その部分ごとの計数はつぎのようである。


 土管は地下3尺5寸に埋設され,小さく割った基礎工事に用いる石塊の割栗石の上に据付,接合は桧皮を塡充の上にセメント1・砂2の割合によるモルタルで覆い,その上に粘土を巻きつけた。低地を通過させる鋳鉄管の上下流である前後には,管内の検査や掃除など作業のために人孔を設置した。人孔は,内法3尺の方形で,深さ5尺,底や椽(たるき)はコンクリート製で,周壁はれんが積み,外側は総て粘土を巻きつけて漏水を防いでいる。その上部には木製上覆をつけ,内部には余水吐や制水弁をもつ掃除管を装置し,下流部の導水管口には制水扉を設ける。


導水管布設地(明治45年2月)


人孔(マンホール)(明治45年2月)