参考 水浜電車と水道

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 大正9年4月27日に水戸海浜電気軌道株式会社の設立申請がなされ,同年8月30日に敷設の許可が出た。これによって翌10年8月14日に会社が設立され,軌道の工事が始まった。11年12月28日には磯浜町(大洗町)と水戸市材木町間の軌道敷設が完成して,電車が運転された。水戸地方では最初の電車であり,海岸地帯に通じていたため,多くの利用者があったという。

 大正12年6月には,材木町(本町三丁目)から本七町目・本六町目・本五町目・青物町・本四町目・本三町目・本二町目・本一町目の本町通りと根積町に軌道が延長敷設されて開通した。11月には水門橋を通過して東柵町(柵町三丁目)の東茨城郡役所前まで開通した。翌13年7月には水戸郵便局前(南町一丁目)まで開通している。

 このような水浜電車の軌道敷は,本町通りのように下市水道の主要な配水管の布設路面でもあった。そのため,大正12年10月には,配水鉄管上を軌道が横断する個所について防護工事や布設替工事をした。なお,本七町目から根積町にかけて設置されていた8か所の公設共用栓については,軌道の障害とならない位置に移転をした。東茨城郡役所前の配水鉄管については,6吋管を62間,3吋管を20間も延長布設替や移転の工事をしている。

 路面を利用した自動車や電車などの交通機関の発達で,それまで道路下であっても故障などが少なかった水道管も,時代の重みで接ぎ目などに破損がでて水漏れするようになった。その対策として,道路利用の水道管布設の方法や位置の研究が必要になってきた。