4 土工の生埋め事故

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 昭和6年6月8日,配水鉄管埋設のために馬口労町の路面の掘り下げ作業をしていた人夫が,地盤のゆるみで1坪分の土砂に埋まってしまった。この人夫は,桐生市の水道工事にも従事した者で,作業にもなれていたため重要な存在であり,貴重な存在であった。本人は土砂で頭を打ち,人事不省になった。近くで作業していた仲間が掘り出して病院に運んだが,昏睡状態がつづき,危篤であったという。

 8月20日には,下金町通りでの配水鉄管埋設作業中にも事故があった。鉄管を据え付けるために釣り上げ中,その操作を誤り一部が落ちてしまった。このとき近くで作業中の人夫がその下敷となり,大怪我した。左頭部を強打され,左耳から顔面にかけては骨膜に達するほどの裂傷であった。

 この事故で,大きな人身事故は,水道工事が始まって以来4度となった。しかも,暑さがきびしく,油断と疲労のために事故が多発する恐れがあったので,市当局は現場監督に指揮を充分にするよう指示し,作業従事者には緊張して労働するようにと警告を出すことになった。


鉄管試験所