目次
/
夏目漱石書簡
/
明治41年(1908)
七月二十一日(火)
画像の拡大
(画像は原文とテキストの並べ重ねができます)
目録データへ
[表]
明治四十一年 七月二十一日 火 午後八時―九時
本郷森川町壱柳瀬方
小宮豊隆様
牛込早稲田南町
七
夏目金之助
[裏]
只今春陽堂来る。十六頁程多しと云へり要するにプロフエソーの批評は 獨乙のプロフエソーは蒟蒻問答プロフエソーの人物の如きもので の様ナ愚論ヲシテ居ルノデハある。自分が知らない水練 ナキカ。の批評を講堂ですると同じである。彼はかれの力学をすぐ実際に応用出来ると思へり。それすら乱暴也。況んや其力学の頗る覚束なきをや