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夏目漱石書簡
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明治41年(1908)
八月三日(月)
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[表]
明治四十一年 八月三日 月 午前十一時―十二時
福岡県京都郡犀川村
小宮豊隆様
東京
牛込早稲田南町
七
夏目金之助
[裏]
小説はまだかゝない。いづれ新聞に間に合ふ様にかく。中々あつい。田舎も東京も同じくわるい人が居るのだらう。此分では極楽でも人殺しが流行るだらう。僕高等出歯亀となつて例の御嬢さんのあとをつけた。帰つたら話す。子供が丸裸でゐる。どうも天眞爛熳(原)として出来ものだらけだ。驚ろいた。