目次
/
夏目漱石書簡
/
明治43年(1910)
十二月十三日(火)
画像の拡大
(画像は原文とテキストの並べ重ねができます)
目録データへ
[表]
明治四十三年 十二月十三日 火 午前十時―十一時
本郷森川町一、小吉館
小宮豊隆様
麹町内幸町胃腸病院 夏目金之助
[裏]
啓。だれと酒を飲んだとか、だれと芸者をあげたとかいふことは一々報知して貰はないでも好い。其末に悲しいとか、済まないとか云ふ事は猶更書いて貰はないで可い。余は平凡尋常の人である。凡ての出来事を平凡尋常の出来事として手紙に書いてくれる人を好む。
草々