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夏目漱石書簡
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大正元年(1912)
五月一日(水)
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[表]
明治四十五年 五月一日 水 午後十一時―十二時
本郷森川町壱小吉館
小宮豊隆様
牛込早稲田南町七
夏目金之助
[裏]
拝啓厨川氏の著書評する事もなき由承知致候。然し折角読んでやつたものだから、読んでやつたしるし迄に十行でも二十行でも思つた通りの事を書いてやつてはいかん。
君の新小説の劇評家といふものを一寸拝見したが益堅くるしくて読者を苦しめるから、もう少しなだらかにしたら何うだらう