昭和24年7月16日、旧小倉藩主家の小笠原忠統氏が旧藩時代の古文書・古記録・古絵 地図・器物等を寄贈され、これを整理した「小笠原文庫目録」に、同53年3月31日その 追加目録を加え、さらにその後の追加分をふくめて、平成3年10月10日「小笠原文庫古 文書目録」として刊行された。その目録は、外交・幕府御課役・領内経済社会・巡見使 ・幕末藩事記録・英彦山其他社寺・孝義・中津領境小祝村替地・小笠原家編纂史・藩学 思永館・旧領・秋月乱・明治戊辰役・雑・弓法・馬術・武具・礼法・地図並絵図の各関 係分からなり、その後も史料等の整理・保存作業が関係者によっておこなわれた。
今次の整理・分類は、福岡県立豊津高等学校・錦陵同窓会の依頼にもとづき、「史料」 は改めて分類しなおし、「国書」「漢籍」の分も未整理の状態だったのを新規に整理・ 分類作業をして纏めたものである。このうち、「史料」については、川本英紀(豊津町 歴史民俗資料館学芸員)の徹底的な基礎作業の上に、丸山雍成(九州大学名誉教授)が 一応の分類にあたり、「国書」は大庭卓也(福岡教育大学非常勤講師)、「漢籍」は柴 田篤(九州大学大学院教授)がそれぞれを整理・分類し、これを川本英紀が統合した。
(丸山雍成)