また、五万分の一土地分類基本調査「行橋・蓑島」(福岡県、一九七〇)、「後藤寺」(福岡県、一九七一)によると、これらの図幅において今川、祓川流域では、山地は英彦山山地、犬ケ岳・求菩提山地、犢牛・蔵持山地、飯岳・戸城山地、岩石山地に分類され、今川は上流部では英彦山山地と岩石山地の境界部、中下流部では犢牛・蔵持山地、飯岳・戸城山地、岩石山地の境界部を流下する。一方、祓川は英彦山山地、犬ケ岳・求菩提山地、犢牛・蔵持山地の境界部を流下する。丘陵地は京都丘陵、行橋・苅田丘陵群とされ、台地は、今川・祓川流域台地を構成する豊津原台地、新田原台地、低地は今川谷底平野、祓川谷底平野とされている。
千田(一九八四)は、周防灘西岸の北九州から豊後高田に至る平野を豊前平野とし、その中の、行橋を中地心として苅田から椎田までの平野を行橋平野と呼んだ。また行橋平野は飯岳地塊列により二分され、北部は三角州性平野、南部は扇状地性平野で特徴づけられると考えた。
ここでは行橋を中心とする京都郡の平野を行橋平野と呼び、その中に点在する丘陵を京都丘陵、飯岳地塊列の南方の台地を豊津原台地、新田原台地と呼ぶことにする。
豊津町の地形は丘陵地、台地、低地からなり、山地は存在しない(第7図)。
第7図 豊津町の地形分類図