豊津町の縄文時代の遺跡は、尾花原遺跡、台ヶ原遺跡、節丸西遺跡の三遺跡である。尾花原遺跡は、高位段丘面の末端部にある遺跡である。台ヶ原遺跡は、豊津町主部の位置する高位段丘面としての豊津扇状地の最も上流側に位置する。節丸西遺跡は、節丸北西方の沖積面に位置する縄文時代後期の集落遺跡で、ほかの時代・時期の遺構や擾乱などがほとんどなく当時の姿をかなり良好に残している遺跡といえる(豊津町教育委員会、一九九〇)。節丸西遺跡の立地点は沖積面の中でも、祓川の旧河道に挟まれた自然堤防上にあり、縄文時代後期以降、この地点は陸化して高燥な状態であったことを示している。