ビューア該当ページ

北九州市域東部の遺跡

78 ~ 78 / 1391ページ
北九州市域の東部、特に小倉南区で近年この時期の遺跡が幾つか発見されている。菊水町遺跡では、サヌカイト製の横長剝片を素材とした、いわゆる国府型ナイフ形石器が出土している。また、長野A遺跡からは黒曜石製の台形様石器が出土している。更に、砥石山遺跡では黒曜石製の剝片尖頭器とスクレイパーが、長行(おさゆき)遺跡では縄文時代の包含層から黒曜石製の細石刃核が出土している。平尾台遺跡からは水晶製の細石核一点、姫島産黒曜石製の細石刃二点、佐賀県腰岳産黒曜石製の細石刃五点、水晶製の細石刃一点と安山岩製の台形様石器一点が採集されている。なお、北九州市椎木山遺跡では二棟の住居跡が発見されており、平面形態が楕(だ)円形と変形五角形をなし、柱穴や炉を伴っている。しかし、住居の屋根などの上部構造については分かっていない。