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縄文人

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縄文時代の貝塚から出土する人骨をみると、縄文人の顔は幅に比して高さが低く、長方形に近い輪郭をなす。眉間はふくらみ、鼻のつけ根が引っ込み、上下の歯は先端部がぶつかりあう。身長は現代日本人と比べると一〇センチメートル前後低く、男性が一五八センチメートル程度で、女性はこれより一〇センチメートルほど低かった。しかし、手足は重労働に耐えうる強健な骨格であった。このような身体的特徴は、現代日本人とはやや異なり、中国華南で発見された後期旧石器時代の柳江人や現代の東南アジア人に類似しており、南方系に近いと考えられている。なお、縄文時代には小児の死亡率が高いため、平均寿命は二〇~二五歳前後と推定されている。