4号落とし穴状遺構(第13図)は調査区の南側に位置し、床面は長方形をなす。遺構の規模は、検出面で長さ一・〇五メートル、幅〇・六五メートル、深さは〇・五九メートルである。床面は平坦で、中央よりやや西側に径二七センチメートル、深さ三五センチメートルの柱穴があり、柱穴の底には小石が敷かれていた。内部からは石鏃(第14図1・2)が出土している。
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第13図 神手遺跡4号落とし穴状遺構
また、縄文時代に属すると考えられる遺物では、石匙・扁平打製石器・十字形石器などの石器が出土している(第14図)。4は石匙で、石材はサヌカイトである。5はサヌカイト製の十字形石器である。6は結晶片岩製の扁平打製石器である。
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第14図 神手遺跡出土石器実測図