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目次
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第二編 先史・原史
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第二章 縄文時代
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第二節 豊津の縄文時代の遺跡
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三 神手(こうで)遺跡
遺跡の性格
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当遺跡からは縄文時代の土器の出土がないが、扁平打製石器や十字形石器などの出土遺物からみて、後期の遺跡と考えられる。また、遺跡の性格については、土器が出土しておらず、石鏃の出土が多いこと、落とし穴状遺構が検出されていることなどから、集落跡ではなく、動物の狩猟を行う場所であったと推定される。なお、石器の素材については、佐賀県腰岳産以外に大分県姫島産の黒曜石が石鏃に使用されており、当時の北部九州における広域での交流がうかがえる。