大字節丸の北垣遺跡の南方で、犀川町との境界付近に位置する遺跡である。標高九五メートル前後の丘陵東側斜面に分布する中期の集落跡で、東側の沖積平野とは約三〇メートルの比高差がある。国道四九六号バイパス建設に伴う調査として、福岡県教育庁京築教育事務所が平成六年七月から九月にかけて約一二〇〇平方メートルを発掘した。
主な遺構としては、竪穴住居跡五軒・貯蔵穴約一〇〇基がある。遺物は弥生土器のほか石斧や石庖丁・石鏃などがある。石鏃には姫島産黒曜石製で、長さ四・二センチメートル、幅二・六センチメートル、重さ約四・八グラムの大形品がある。
これらの遺跡以外にも、町内には二月谷台地西端の二月谷遺跡では太形蛤刃石斧が採集されており、峰高寺の北東約二〇〇メートルの僧師塚遺跡周辺でも扁平片刃石斧が表採されている。