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古門山古墳群

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白鳥古墳群の南方約五〇〇メートルの丘陵南側斜面に立地する、五基の円墳からなる古墳群である(第27図参照)。うち1~4号墳は密集するが、5号墳は南西の丘陵裾部に離れている。墳丘・石室は2号墳と5号墳が完存するが、ほかは破壊されている。
 2号墳は墳丘の直径が約一一・五メートルで、高さは南側裾部から約三・二メートルである。内部主体は単室の横穴式石室で、玄室が長さ約二・八メートル、幅一・九メートル、高さ約一・七メートルで、玄門部が幅約一メートルである。奥壁や両側壁の腰石には大形の石材を使用し、持ち送りは小さい。六世紀代後半の築造と考えられる。
 5号墳は直径約八メートル、高さ約二・七メートルの円墳である。内部主体は単室の横穴式石室で、玄室が長さ二・七メートル、幅一・九メートル、高さ約一・八メートルで、玄門部が幅一・二三メートルである。玄室の石積みは、両側壁では腰石がなく、床面から穹窿状に花崗岩の割石を小口積みする。築造時期は六世紀代の前半と考えられる。