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中期の主要古墳

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この時期の主要古墳には、豊前国では苅田町御所山古墳(全長一一八メートル)、筑前国では福岡市老司(ろうじ)古墳(全長約七六メートル)・同市鋤先古墳(全長六二メートル)・穂波町山ノ神古墳(全長約八〇メートル)、筑後国では吉井町月の岡古墳(全長約八〇メートル)・同町塚堂(つかんどう)古墳(全長九一メートル)・久留米市石櫃山(いしびつやま)古墳(復原全長一〇〇メートル以上)・広川町石人山古墳(全長約一二〇メートル)などの前方後円墳がある。このうち、老司古墳は五世紀初頭の時期で、3号石室はごく初期的な横穴式石室(竪穴系横口式石宮)が採用されている。この石室は竪穴式石室の一方の短側壁上位に開口部を設ける型式である。月の岡古墳は筑後川の中流域に位置する五世紀前半の古墳で、内部主体の竪穴式石室内には長持形石棺が置かれ、甲胄八領・刀剣・馬具などとともに垂飾付き帯金具が副葬されていた。石人山古墳は内部の石棺が妻入りの横口式家形石棺で、棺蓋外面を中心に直弧文などが浮き彫りされている。五世紀前半代に属し、九州最古の装飾古墳である。