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〔豊前国分尼寺跡の発掘調査〕

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 豊前国分尼寺は、国分僧寺と谷を隔てて約二〇〇メートル東方の丘陵上に位置する。この丘陵は南方から北方に向かってしだいに高度を下げ、尼寺付近では標高四五メートル前後を計り、丘陵上部の平坦面は幅一〇〇メートル程度で、僧寺が立地する丘陵よりやや狭い。
 この丘陵のやや南方の東側斜面には、平安時代初期に国分僧寺や尼寺の瓦を焼いた徳政瓦窯跡がある。また、この丘陵の西側斜面を中心とした周辺部の畑には須恵器・土師器や青磁・白磁などの土器片が散布している。