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〔正道(しょうどう)遺跡〕

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 正道遺跡は豊前国分僧寺が所在する丘陵から小谷を隔てた西方の丘陵上にある。この丘陵は南方から北方へとしだいに高さを減じており、発掘調査地付近では標高約四七メートル前後になっている。また、この丘陵は、国分寺が立地する丘陵に比べやや狭く、上部の平坦面の幅が約一五〇メートルである。
 豊前国分寺に関係する遺跡は、僧寺が所在する丘陵を中心として、東方約二五〇メートルにある尼寺や、更にその南東約一五〇メートルの徳政瓦窯跡などが知られていた(第47図参照)。しかし、僧寺の西方の丘陵は良好な平坦面が広がるにもかかわらず、国分墓地に江戸時代以降の国分寺の歴代住僧の墓碑が二〇基程度ある以外に、具体的な遺跡は確認されていなかった。

第47図 豊前国分寺関連遺跡分布図