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[近世概説]

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 本編があつかうのは、日本史学において「近世」と呼ばれる、織豊政権から江戸幕府の成立、さらに大政奉還後の明治政府の成立に至る時期である。三〇〇年近くにおよぶこの時期において、その大部分を占めたのが、慶長五年(一六〇〇)の関ヶ原合戦によって覇権が確立した徳川家を頂点とする政治体制の時代、いわゆる江戸時代である。したがって、本編においても、紙数の多くを江戸時代のことに割いている。