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人畜改帳をつくる

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慶長六年(一六〇一)の検地からおよそ二〇年を経過した元和八年(一六二二)人畜改帳を完成した。検地帳は農民から年貢を徴収するための台帳であるが、農民は年貢のほかに、藩のいろんな工事(道普請(ふしん)・灌漑(かんがい)用の池や溝をつくる工事・川や土手の工事・建築・開拓・山林の維持や伐採その他)や行事に労役を徴収される。この労役を徴収するため人間や牛馬の数を調べておく必要があり、これが人畜改帳である。
 細川氏がつくった人畜改帳には各村ごとに、その村の石高を人間・牛馬の数が詳しく調べあげられている。
 各村の家数と人数、その人数は内訳として、男は一五歳以上と一五歳以下の人数、それに女の人数が記され、牛と馬の数がそれぞれ記されている。そして、それらの人がどのような仕事に携わっているかの家数と人数の明細が記されている。仕事の内容は次のように区分されている。
 
  惣(そう)庄屋
  頭(かしら)百姓・小百姓
  名子(なご)・荒仕子(あらしこ)
  水夫
  鍛冶
  大工
  山ノ口
  川口ノ番
  境目ノ番
  炭(すみ)焼き
  瓦焼き大工
  檜皮葺(ひわだぶ)き仕る者
  屋根葺き
  かわた
  牢人
  ざるかたげ
  日用取り
  坊主
  山伏
  神主・社人
  はかせ
  はちひらき
  座頭・めくら
  ささらすり
  こしぬけ
  杣(そま)大鋸
  町人
  上野(あがの)焼物師
  塩売り
  念仏申し
  つづら作り
  おどり子
  奉公ニ罷(まかり)出候者の子供
  らかん寺の荒仕子
  檜物(ひもの)屋
  ぬし(塗り師)
  紙漉(す)き