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宗門改人別帳

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庄屋が毎年正月に、各人の宗旨を調査して、村民の生死異動による現在人員を帳面に書き上げて、作成したのが「宗門改帳」である(第16図参照)。一方宗門改帳に類似した「人別帳」がある。人別帳は、権力者が領内の実情を正確に掌握するために、人口、人別の実態を掌握し、それによって貢租、諸役賦課、さらには夫役動員のための、最も基本的な台帳である
 

第16図 光冨村の宗門改帳
(勢島文書)

 このように、宗門改帳と人別帳は、その目的、性格の全く異なる帳簿であるが、住民の戸口、人別を町村ごとに作成する点では共通していた。このようなことから、宗門改帳と人別帳は自然に兼用したり、混用されて、「宗門改人別帳」として一体化されていった。