豊津町域の過半を占める国作手永は、居家の倒壊九八軒、半壊一五二軒の被害と、仲津郡で最も被害の大きかった地域である。災害復旧のために、仲津郡大庄屋は連名で、「竹木の買い入れなども自力におよびがたく、この節、倒木の分そのまま一統へ仰せ付けられ候はば、混納場建方、破損家取繕の足し木にも仕り度」と、破損家屋などの復旧に、倒木の無償給付と、資金の貸与を願い出た。役所では、願いを聞き入れ、倒木の無償給与と、復興資金を居家倒壊の者へ一軒に五〇目ずつ、半倒壊の者へ二〇目ずつを貸し与えて復興に当たらせた。
風水害の復興