関東平野は富士・箱根系火山帯を供給源(きょうきゅうげん)とする火山灰が、台地部を厚く覆っている。これが関東ローム層である。関東ローム層は、さらに各段丘面(だんきゅうめん)の呼称によって、古い方から多摩ローム層、下末吉(しもすえよし)ローム層、武蔵野ローム層、立川ローム層に分けられる。秩父の丘陵等では多摩ローム層の堆積状況を確認することのできる崖等の切り通しが見られるが、大宮台地では下末吉ローム層までの堆積しか認められず、当町においては武蔵野ローム層までしか確認できていない。しかも、現在までのところ町内で石器が発見されているのは、さらに上位の立川ローム層までなのである。今後の発掘調査に期待したい。