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コラム 縄文時代のアクセサリー

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 現在、人々はさまざまなアクセサリーを身に着けオシャレを楽しんでいるが、これは、何も現代だけの流行ではなく、縄文人もいろいろなアクセサリーを身に付けていたのである。土製や石製、あるいは貝殻などを利用した、櫛や耳飾り、胸飾り、腰飾り、腕輪、指輪等々である。木材を利用した漆塗りの逸品も少なくない。おそらく現在見られるアクセサリーのほとんどは、すでに縄文時代にあったといっても過言ではない程である。しかし、こうしたアクセサリーは、他の遺物類に比べると必ずしも出土量が多いわけではない。もちろん、腐食しやすい材質のアクセサリーが他にもあったのかも知れないが、さらにそれを着用できる者とできない者という区分(性別、年齢差、階層差等々が考えられる)があったのかも知れない。
 ここで宮代町発見のアクセサリーをいくつか紹介しておく。まず耳飾りであるが、金原遺跡の第六号住居跡や逆井遺跡の第四地点から縄文時代早期後半の玦状(けつじょう)耳飾りが、また地蔵院遺跡からは縄文時代中期の滑車状の耳飾りが出土している。金原遺跡例は硬玉製で逆井遺跡例は滑石製、地蔵院遺跡例は土製である。いずれの耳飾りも直接耳たぶに穴をあけて装着するものである。
 また、山崎南遺跡からは蛇紋岩製(じゃもんがんせい)のペンダントが出土している。これは、丸みを帯びた三角形状の一端に穴があけられたもので縄文時代後期中葉の土器と共に発見された。
 この他、金原遺跡第七号住居跡からは指輪形の土製品が、同じく第二一号住居跡からは一部に貫通孔をもち楕円状をした有文土製品(ゆうもんどせいひん)が出土している。

1-31 宮代町出土の耳飾やペンダント
(上段左から)地蔵院遺跡 金原遺跡 逆井遺跡 山崎南遺跡
(下段)金原遺跡(2つとも)