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明智寺(みょうちじ)

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西粂原村に所在し、宗派は新義真言宗である。百間東村西光院の末寺で、久内山平等院と称し、本尊は薬師如来を祀っている。開山は祐源と伝える。延宝四年五月三日没した法印宥言は、西原明智寺住円長房と称されていた。
 墓地内には、歴代住持の五輪塔や安永八年(一七七九)五月吉日に造立された十三仏がある。この十三仏は、西粂原村の矢部藤七(やべとうしち)が造立したもので、町内で唯一の十三仏である。また、筆子塔がある。明智寺の祀守は代々矢部家で行ってきたようであるが詳細は不明である。現在宮原氏宅を屋号「明智寺」と称す。安永五年銘の青面金剛塔には「武州埼玉郡西久米原村 久内山明智寺庚申塚」と刻まれている。第五世法印慶典は、西粂原村鷲宮神社(にしくめはらむらわしのみやじんじゃ)境内に、明和(めいわ)七年に石宮を造立している。