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稲荷神社

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蓮谷村の鎮守である。稲荷神社の創建については、さまざまな説を伝えている。そのうちの一つは、豊臣家の家臣であった加藤外記泰宗が、大阪城落城の後に京都の伏見稲荷神社の分霊を自らの守護神としてうけ、当村を開墾し、五本あった古松や老杉などのうち、一本の松樹のもとに慶長十八年六月二十四日勧請したのが始まりという。また、別の一説では元禄三年九月に名主の加藤伝兵衛(後に外記泰秋と改名する。)が、山城国紀伊郡稲荷山に鎮座する稲荷大明神の分霊を遷し祀ったのが始まりで、その後村の鎮守になったという。また、明和三年(一七六六)に名主の加藤平右衛門が中心となり京都伏見の稲荷神社から「正一位稲荷大明神」の神璽を拝受したのが始まりとも伝えている。祭神は倉稲魂命(うがのみたまのみこと)を祀っている。