筆子塚は、筆子が亡き師匠の遺徳を偲んで造立した墓塔で、寺子屋が実際に開設された証左となるものである。町域では、宝光寺・青林寺・観音寺に筆子塚があるので、ある時期それらの寺院で寺子屋が開かれていたことがわかる。
また、寺子屋では手習いの上達を祈念する目的で、天神(菅原道真)を信仰し天神講を催した。当日は、天神像の掛け軸を飾り、会食をして楽しんだという。師匠の屋敷内には、天神祠が祭られている場合が多く、天神祠も寺子屋の存在を推定する根拠を与えてくれるものである。宮代町域では、宝生院に天神祠が見受けられる。