宮代町は埼玉県の東部に位置する。東西六・三キ口、南北六・七キロで、北西から南東に延びる細長い形状を呈し、その面積一五・九五平方キロメートルを測る。古利根川の右岸、大宮台地の一支台、慈恩寺台地の東部縁辺部にある。
古利根川の左岸には広大な中川低地が広がっており、それを隔て下総台地西部縁辺部と対峙している。この低地は、旧利根川の乱流域で、自然堤防の発達が著しい。
町域は古利根川に沿って自然堤防が発達し、その西側に台地とその後背湿地が入り組んでいる。台地はおおむね標高八~一一メートルを測り、東の五社神社付近が最も高い。また、和戸、須賀付近の古利根川右岸に連なる自然堤防下の標高七メートル程の地点には洪積台地が広がっており、古利根川の河岸段丘を呈し、大宮台地東部縁辺部の崖線をなしている。この洪積台地上に縄文時代前期の遺構が発掘されており、また自然堤防上には古墳時代、奈良・平安時代の遺物も発見されている。なお、古利根川側縁は砂層の発達が著しい。
低湿地は台地の周辺部に発達しており、江戸時代中期まで笠原沼、堂沼など沼地が点在していた。標高六~七メートルを測り、台地との比高差二~三メートルと非常に少なく、また自然堤防の発達とあいまって台地との区分が明瞭でない。
こうした立地環境の中で、日々の生活が営まれてきた。